猫のワクチンの頻度は?毎年打つべき?種類や接種スケジュールを解説!

健康と予防

こんにちは、獣医師まるです!
皆さんの飼っている猫ちゃんはワクチン接種をしていますか?

飼い主
飼い主

室内飼いだからワクチンは打っていない。

飼い主
飼い主

子猫の時以来打っていないな。ワクチンでどんな病気が予防できるの?

そんな方もいらっしゃると思います。
今回はワクチンの基本的な情報を知りたい方に向けて、猫のワクチンの種類おすすめの接種スケジュールについてお話していこうと思います。

猫のワクチンについて知っておきたいこと

猫のワクチンは大きく分けて2種類あります。

  • 混合ワクチン
  • 猫エイズ・猫白血病の単体ワクチン

混合ワクチンはその名の通り、複数の病気に対して一度に予防効果が得られるように、成分が混合されているもの。

一方、単体ワクチンは1つの病気に対してのみ効果が得られるワクチンのことです。

猫のワクチンはどちらも任意で接種するものです。
つまり、打つも打たないも飼い主さんが自由に決めて良いのです。

飼い主
飼い主

自分で決めていいと言われても、接種する必要があるのかどうかよく分からない。

そう思いますよね。

まず知っておいてほしいことは、ワクチンで予防できる病気は、室内飼いでも感染リスクのある病気だということ。

それから感染すると重症化してしまう病気であったり、一度感染すると一生治せない病気であるということ。

また、ワクチンは100%感染を防げるものではありません。
しかし病原体に対する免疫力を高めることで、感染しにくくなったり、感染しても症状が軽くなる可能性が高くなります。

これを踏まえて、まずはワクチンの種類と接種頻度について知るところから始めましょう。

ワクチン接種のメリットとデメリットについては、こちらの記事にまとめました。
よかったらご覧ください。

猫の混合ワクチンとは

混合ワクチンは猫が感染しやすい複数の病気を一度に予防することができます。

混合ワクチンには3種から5種のタイプがあります。
一般的に室内飼いの猫には3種、外出する猫には4種や5種の接種がおすすめです!

【猫の混合ワクチンで予防できる病気】

1.猫ヘルペスウイルス感染症(猫ウイルス性鼻気管炎)

2.猫カリシウイルス感染症

3.猫汎白血球減少症

4.猫クラミジア感染症

5.猫白血病ウイルス感染症

聞き馴染みのない病名も多いかもしれませんが、重要な病気ばかりです。
1、2、4の病気はまとめて猫風邪とも呼ばれています。

混合ワクチンの接種時期

初回接種:生後約2ヶ月
2回目の接種:生後約3ヶ月
3回目以降の接種:約1〜2年ごとに追加接種

混合ワクチンの接種は、初回を生後2ヶ月、2回目を生後3ヶ月の子猫の時期に行い、その後は1〜2年ごとに追加接種が推奨されています。

成猫の場合、初回接種後1ヶ月で2回目の接種を行い、以降は1〜2年おきに追加接種します。

飼い主
飼い主

病気にもなっていないのに、1〜2年おきに打つ必要あるの?

そうなんです。
理由は、ワクチンを打ってから1年以上経つと、だんだんと抗体価が下がってくるからです。
抗体価が下がるというのは、体の中にある病原体と戦う「抗体」という物質が減ってしまうということ。

つまり、混合ワクチンの効果には期限があるというイメージですね。

猫の単体ワクチンとは

先ほどの混合ワクチンとは異なり、1種類の病気にだけ予防効果のあるワクチンを単体ワクチンといいます。

猫の一般的な単体ワクチンは2種類。
猫エイズワクチンと、猫白血病ワクチンです。

このうち猫白血病ワクチンは5種混合ワクチンにも含まれます
他の感染症も予防したい場合は、5種混合ワクチンを選ぶのが良いでしょう。

【混合ワクチン以外のワクチンで予防できる病気】

  • 猫エイズ(猫免疫不全ウイルス病
  • 猫白血病 ・・・5種混合ワクチンでも予防できる

猫エイズや猫白血病は特に注意が必要な病気です。
なぜなら、一度感染してしまうと治すことができないからです。

これらの病気は猫同士の喧嘩で簡単に伝染してしまうので、多頭飼いの方は要注意です。

例えばすでに猫エイズに感染している猫ちゃんを飼っていて、新しい猫ちゃんを迎えたい場合、
感染を広げないためにワクチンで予防をしてあげましょう!

猫エイズワクチンを接種した方が良いケース

  • 自由に外出する猫ちゃん
  • 野良猫との接触機会がある猫ちゃん
  • 同居猫の中に猫エイズ感染症の子がいる
  • すでに猫を飼っており、新たに野良猫を保護する
  • よく脱走する

このような環境であれば、予防対策として猫エイズワクチンを検討してみましょう。

猫エイズワクチンの接種時期

猫エイズにすでに感染している場合、猫エイズワクチンを接種しても意味がありません
このため、すでに感染していないかどうか先に血液検査をしてからワクチンを打つことになります。

  1. 猫エイズ検査(血液検査)
  2. 陰性なら1回目のワクチン接種
  3. 2〜3週間後に2回目
  4. さらに2〜3週間後に3回目
  5. 以降は1年ごとに追加接種

猫エイズワクチンは最初は2〜3週おきに計3回の接種が必要です。

まとめ

愛猫の飼育環境に応じて適切なワクチンを選びましょう。
そして適切な時期にワクチンを接種することで、皆さんの猫ちゃんの健康な生活をサポートしてあげましょう!

ワクチンで予防可能な感染症についての詳細は、今後別の記事で解説していこうと思います。

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